一般名:NSG-MHCⅠ/Ⅱ DKO
系統名:NOD.Cg-PrkdcscidH2-K1b-tm1Bpe H2-Ab1g7-em1Mvw
    H2-D1b-tm1Bpe Il2rgtm1Wjl
/SzJ

マウス
JAX®Mice
Inbred
Congenic
免疫不全
遺伝子改変

The Jackson Laboratory から2024年にジャクソン・ラボラトリー・ジャパンへ導入し、2024年6月より供給を開始する予定です。

ジャクソン・ラボラトリー・ジャパンから生産・供給されるJAX®Miceは、The Jackson LaboratoryのJAX®Miceです。遺伝学的に分岐した亜系統ではありません。

JAX® Mice  NOD.Cg-PrkdcscidH2-K1b-tm1Bpe H2-Ab1g7-em1Mvw H2-D1b-tm1Bpe Il2rgtm1Wjl/SzJ(JAX® Mice Strain #:025216)のサイト情報

White Paper | 末梢血単核細胞でヒト化された新たなMHCクラスⅠおよびⅡ欠損モデルを利用することによって異種細胞によるGVHDを遅延させより長期にわたるT細胞免疫調節療法の前臨床試験が可能

毛色:Albino
H2  :g
規格:3~6週齢

《使用に際してのご注意≫

  • 動物の搬入に際し、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」に基づき、以下の事項が求められます。
  • 弊社から遺伝子組換え生物の受け渡しに関する情報提供書を送付致します。正式注文に先立ち、お客様の研究施設内におけるカルタヘナ法にもとづく機関内承認の確認をお願いします。
  • 正式発注前迄に、お客様の施設内の機関内承認手続きを得られていない場合は、動物を納品できなくなりますので、ご注意をお願いします。
  • 本系統をご購入に当たり、営利目的でご利用の場合は JAX Leap License が必要となります。契約の締結をご希望されるお客様は ask@jax.or.jp までお問い合わせください。
  • 本系統は、受託試験サービスを目的とした CRO への販売をすることはできません。
     

微生物モニタリングレポート

2024年6月中の公開を予定しております


系統の特徴

【概要】

NSG-MHC I/II DKOマウスは、重度複合免疫不全変異(scid)、IL2受容体ガンマ鎖欠損、 MHCクラスI分子欠損(H2-KおよびD)、ならびにMHCクラスII分子欠損(IA)の変異を有し、移植片対宿主病(GvHD)の発症が大幅に遅延します。 この系統は、異種間GvHDのin vivoメカニズムの研究や、 治療薬を迅速に評価するモデルとして有用です。

このNSG-MHC I/II DKOマウスは、Brehm et al. 2019 FASEB J [PMID:30383447]においてNSG-(KbDb)null (IA)nullまたはNSG-(Kb Db)null (IAnull)とも呼ばれています。

【由来】

TALEN媒介非相同末端結合(NHEJ)修復経路を使用して、MHCクラスII IAβ対立遺伝子 H2-Ab1のエクソン2を標的とすることでヌル対立遺伝子を生成するターゲティング・スキームが計画されました。TALEN mRNAをNOD.Cg-Prkdcscid H2-K1b-tm1Bpe H2-D1b-tm1Bpe Il2rgtm1Wjl/SzJ (ストック番号:023848) から受精卵に導入し、得られた産仔を兄妹交配することで、scid、H2-Ab1 (MHCクラスII) KO、H2-K1 KO、H2-D1 KO、およびIl2rg KO対立遺伝子について、ホモ接合性の雌を作成しました。雄は、scid、H2-Ab1 (MHCクラスII) KO、H2-K1 KO、H2-D1 KO についてはホモ接合性であり、X連鎖Il2rg KO対立遺伝子についてはヘミ接合性です。3つのH-2対立遺伝子はすべて17番染色体上で密接に関連しており、一緒に分離する可能性があります。

【特徴】

このマウスは、NOD.scid;IL2rg-deficient(NSG)を遺伝的背景に持ちます。NSGでは重度複合免疫不全変異(scid変異)によりB細胞および T細胞が、IL2受容体ガンマ鎖変異によりNK細胞が、それぞれ欠損しています。NSGに、マウスMHCクラスI遺伝子(H2-K1およびH2-D1)のヌル標的変異と、マウスMHCクラスII遺伝子(H2-Ab1 [I-A])のTALENを介して作られたヌル変異が導入され、MHC I/II ダブルノックアウト(DKO)となっているのが本系統です。

NSG-MHC I/II DKOマウスは結果として5つの変異を有しておりますが、これらのホモ接合型マウスは生存能力があり、サイズは正常で、身体的または行動的異常は見られません。

GvHDは、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)移植時に、ドナー由来のリンパ球が移植先の臓器を異物とみなして攻撃する合併症であり、 MHCを介して行われます。NSG-MHC I/II DKOマウスではMHC分子が欠損しているため、ヒトPBMC移植によるGvHDの発症が大幅に遅れます。GvHDの発症率と重症度は、放射線照射線量(または照射の有無)、使用したドナー、および注入した細胞数に大きく依存します。ヒトPBMCドナーは、ロット毎にその生着特性が大きく異なります。適切なロットを定めるためには、複数の細胞数を使用した生着試験の実施が必要です。ロット毎の生着特性は、一度確認されると高い再現性を示します。JAX内での検討試験では、10×106のヒトPBMCを注入した非放射線照射マウスは100日以上生存し、15匹のうち13匹は最長125日間GvHDの症状を示しませんでした。この系統はβ-2Mではなく、MHCクラスII H2-Ab1遺伝子にヌル変異を持っているため、IgGクリアランスはNSGで観察されるものに類似しています。この系統は、GvHDの非存在下でヒトの免疫系や、抗体医薬品の反応性を、マウス生体内で評価する際に有用です。


References

  • A rapid, sensitive, and reproducible in vivo PBMC humanized murine model for determining therapeutic‐related cytokine release syndrome

Ye et al., FASEB J. 2020 Sep; 34(9): 12963–12975.

  • Modelling Graft-Versus-Host Disease in Mice Using Human Peripheral Blood Mononuclear Cells

Haque et al., Bio Protoc. 2022 Dec 5; 12(23):e4566.  

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