NSG よくあるご質問
NSGマウスは極めて重度な免疫不全動物のため、従来の免疫不全動物よりも厳密な微生物管理が必要な場合があります。
NSGマウスの飼育管理および購入に関するよくあるご質問をまとめました。
ただし、どのような厳密な飼育設備を採用していても作業手順からの逸脱により感染が発生してしまったり、逆に従来通りの飼育設備であっても作業手順を厳格化することで問題無くNSGマウスを飼育していたりします。
以下は一般論としての回答とご理解願います。
参考ページ:HOUSING AND BREEDING CONSIDERATIONS FOR NSGTM MICE(ジャクソン研究所)
マイクロアイソレーターや陽圧式の個別換気ケージ(IVC)システムでの飼育を推奨します。
- 飼育室へ搬入する全ての資材(飼料、飲水、床敷き、ケージなど)は、オートクレーブ等で滅菌することを推奨します。
- 飲水をpH 2.5~3.0 にすることで、緑膿菌を含むPseudomonas属菌種による感染を防ぐことができます。
- 個人用保護具(滅菌した手術着、作業着、手袋、マスク、帽子)を常時着用し、作業者の皮膚の露出を最小限にすることで、ヒトが保有するバクテリアをマウスに移す可能性を最小限にすることを推奨します。
- 手袋を装着してエタノールで消毒した上でマウスを取り扱う、もしくはさらに消毒したピンセット等を用いてマウスを取り扱うことを推奨します。
- ケージ交換はクリーンベンチ内で行うことを推奨します。
- 以下の作業後には都度、手袋を消毒します。
- ケージトップを開けた後
- ケージ内に触れた後
- クリーンベンチの外へ手を出した後
- ひとつのケージ交換が終わるたびに、クリーンベンチ内を消毒します。
- 尾曲がり、斜頸、旋回、および後肢跛行が低頻度で観察されます。これらの所見は、若い、実験操作を加えていないマウスではめったにみられません
(発生率 < 0.01%)。
- ヒト化もしくはその他の実験に使用された、より高齢のマウスでも、その発生率は0.5%未満と推定します。
- 病原性微生物への感染の疑いがある異常動物を発見した場合は、異常動物を隔離や作業動線管理の徹底など、速やかな感染拡散防止策の実施を推奨します。
- 病原性微生物への感染リスクを低減するためには、試験/飼育期間を短縮することが望ましいですが、中長期試験/飼育(目安:1か月以上) が必要な場合には、微生物モニタリングを行うことを推奨します。
- 微生物モニタリングに囮動物を用いる場合は、重度免疫不全動物との同室飼育が許容できる微生物学的グレードであることをご確認ください。
- 弊社ではNSGの飼育に推奨されているマイクロアイソレーター・個別換気ケージ(IVC)システムや一方向気流ラックの微生物モニタリングに最適なEAD®(Exhaust Air Dust)PCR試験をはじめとする微生物モニタリングサービスを提供しています。お気軽にお問い合わせください。
- 「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」の対象となりますので、正式注文に先立って、お客様の研究施設内における機関内承認手続きをお願いいたします。
- 非営利機関のお客様の新規購入は、MTA の締結が不要になりました(2021年)
- 営利機関のお客様の新規購入には “JAX Leap Fee Per Mouse Agreement” の締結が必要です。詳細はお問い合わせください。
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