JAXとNYSCFがバイオメディカル研究のための 新たなエンジンを始動

カテゴリー:遺伝希少疾患幹細胞

2025年12月17日に開催されたJAXとNYSCFのリボンタイイングセレモニーに出席した両機関のリーダー、行政関係者、支援者。役職と所属の詳細はページ下部をご覧ください

マンハッタンで行われたリボンタイイングセレモニー(2つの組織の連携を表すためにリボンを結び合わせる式典)は、研究を加速し、患者の転帰を改善することを目的とした、遺伝学・幹細胞科学・AIを統合する統一プラットフォームのデビューを告げる式典となった。

【ニューヨーク州ニューヨーク 2025年12月19日】ジャクソン研究所(JAX)とニューヨーク幹細胞財団(NYSCF)は水曜日、NYSCFマンハッタン研究施設でリボンタイイングセレモニーを開催し、統合組織の正式な発足を祝いました。このセレモニーは、初期段階のバイオメディカル研究を変革し、生物学的知見から新たな治療法へとつながる道筋を加速させることを目的とした戦略的買収を記念する重要な節目となりました。

このイベントには、約170名の著名な研究者、産業界のリーダー、地元の政府関係者、JAXとNYSCFの役員、職員、そして支援者が集まり、スピーチや施設見学ツアーが行われました。登壇者たちは、統合によってより先進的で予測可能な研究プラットフォームが構築され、世界中の科学者が疾患メカニズムをより早期に解明し、有望な研究成果を、高い成功確率をもつ治療法へとつなげられるようになると強調しました。

NYSCF研究施設の見学ツアーでガイドを務めるJAXのDiscovery & Platform Development担当のVice PresidentであるDr. Daniel Paull(ダニエル・ポール)

「これは、新しいタイプの『研究エンジン』を構築する取り組みです。JAXのマウスならびに細胞生物学におけるリーダーシップと、NYSCFのヒト幹細胞研究および自動化技術における先駆的イノベーションを融合させることで、真にユニークなものが形になりつつあります。これらのツールと技術を活用することで、私たちが長年掲げてきた『遺伝子の力で人間の健康を変革する』という約束を実現できるのです」と、JAXのPresident兼CEOのDr. Lon Cardon(ロン・カードン)は、このイベントで語りました。

Dr.カードンは、この共同研究によって、人命を救うトランスレーショナル研究を日常的に実現できる未来を目指していると述べ、その一例として、希少疾患に対して、わずか7か月で個別化遺伝子治療を受けた最初の患者「Baby KJ」のケースを紹介しました。

「『Baby KJ』のような事例に心を寄せてくださる方々と、本日お会いできたことを大変嬉しく思います。これは、JAXとNYSCFが生み出す化学反応を表す好例であり、その規模はまさに私たちが夢見てきたものです。世界で最も刺激的な『サイエンス』を結集することで、どのような成果が生まれるのか、今から楽しみです」と、イベントで講演した米国国立衛生研究所(NIH)元DirectorのDr. Francis Collins(フランシス・コリンズ)は述べました。

Manhattan Milestone: JAX and NYSCF Mark a New Chapter in Biomedical Discoveryの動画は 英語原文記事 からご覧いただけます。

このイベントには、ニューヨーク州のリーダーたちも多く参加しました。ニューヨーク州上院のBrad Hoylman-Sigal(ブラッド・ホイルマン=シーガル)議員、ニューヨーク市議会第6区選出のGale Brewer(ゲイル・ブリュワー)議員、そしてニューヨーク州議会下院第67区選出のLinda Rosenthal(リンダ・ローゼンタール)議員が登壇して祝辞を述べ、ニューヨーク市がバイオメディカル・イノベーションとトランスレーショナル・リサーチの拠点として、ますます重要な役割を果たしていることを強調しました。

2025年10月、JAXは幹細胞研究の世界的リーダーである NYSCFの買収 を完了しました。この統合により、JAXが持つ遺伝学およびマウスモデルの専門知識と、NYSCFの高度な幹細胞技術ならびに自動化技術が組み合わさることで、バイオメディカル研究を強力に促進する新たな非営利機関が誕生します。

複雑な生理機能の理解に欠かせないマウスモデルについて、JAXは数十年にわたり専門的な知見を蓄積してきました。この専門性が、NYSCFの「Global Stem Cell Array®」と統合されました。これは、大規模で再現性の高い幹細胞研究を可能にする最先端のロボットプラットフォームです。遺伝学、幹細胞研究、そしてAIが融合しようとしているバイオメディカルサイエンスの転換期において、この相乗効果は大きな意味を持ちます。研究者は、個々の患者レベルで疾患を研究し、病気のメカニズムをより迅速に特定し、より精密な医療につながる知見を生み出すことができるようになります。最終的な目標は、患者一人ひとりの生物学的特性に合わせ、最適化された治療法を提供することです。

 

ジャクソン研究所(JAX)について

ジャクソン研究所(JAX)は、米国国立がん研究所指定のがんセンターを有する、独立した非営利の生物医学研究機関です。JAXは、研究・教育・リソースを独自に組み合わせたアプローチにより、「疾患に対する精密なゲノムソリューションを探索し、世界中の生物医学コミュニティに活力を与える」という大胆な使命の実現を目指しています。その根底にあるのは「人々の健康を改善したい」という私たち皆の探求心です。1929年にメイン州バーハーバーで設立され、現在ではメイン州、コネチカット州、カリフォルニア州、フロリダ州、ニューヨーク州、日本において研究拠点と施設を展開し、全世界で約3,000人の従業員を擁するグローバルな組織です。詳細は www.jax.org をご覧ください。

 

記事冒頭の写真説明

前列左から:ニューヨーク州第67区選出のリンダ・ローゼンタール州議会下院議員、元米国国立衛生研究所(NIH)Directorで遺伝専門医のフランシス・コリンズ、ジャクソン研究所(JAX)President兼CEOのロン・カードン、ニューヨーク幹細胞財団(NYSCF)元President兼CEOのジェニファー・ラーブ、NYSCF取締役会会長でJAX理事のロイ・ジェロネマス、ニューヨーク州上院議員のブラッド・ホイルマン=シーガル、ニューヨーク市第6区選出のゲイル・ブルーワー市議会議員

後列左から:JAX理事のトム・バリーとメアリー・ケイト・ウォルド、NYSCF取締役のマリリン・ブレスロー、ニューヨーク市経済開発公社のヴィク・ペルヴァーズ

 

英語原文: JAX and NYSCF launch a new engine for biomedical discovery

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