一般名:CBA/J
系統名:CBA/J

マウス
JAX®Mice
Inbred
GSP

The Jackson Laboratoryから2010年に日本チャールス・リバー(現在のジャクソン・ラボラトリー・ジャパン)へ導入し、供給を開始しました。

ジャクソン・ラボラトリー・ジャパンから生産・供給されるJAX®Miceは、The Jackson LaboratoryのJAX®Miceです。遺伝学的に分岐した亜系統ではありません。本系統はGenetic Stability Programにて維持されています。

毛色:Agouti
H2:k

規格:3週齢~、RETIRE、RETIRE, S、PREG、LACT

JAX® Mice CBA/J(JAX® Mice stock number:000656) のサイト情報


系統の特徴

【系統の概要説明】
CBA/J近交マウスは汎用目的の系統として広く活用されています。CBA/J系統は、Pde6brd1変異を持つ唯一のCBA亜系統で、離乳までに失明します。
この系統は、亜系統CBA/CaJ(Strain#: 000654)と組織適合しません(Green and Kaufer, 1965 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/5324836/ )。
肉芽腫性実験的自己免疫性甲状腺炎(G-EAT)の研究に用いられ、食餌誘発性動脈硬化に比較的耐性を持ち(Paigen 1990 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2369371/ )、老齢期には軽度の難聴を発症し、その難聴の大部分は高周波数域で起こります(Sweet et al, 1988 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3240128/ )。さらに、この系統では尿細管間質病変が高頻度で観察されます(Rudofsky 1978 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/677266/ )。
この系統の一部のマウスは、膵外分泌不全症候群を自然発症します(Eppig and Leiter 1977 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/831515/ , Leiter et al, 1977 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/64119/ )。

重要な注意事項: この系統は網膜変性アレルPde6brd1のホモ接合体です。詳細は"Genetic Background Effects: Can Your Mice See?", JAX NOTES® Spring 2002, No. 485“をご参照ください。 https://media.jax.org/m/6b3078fe9b7b8e4a/original/jax-mice-in-space.pdf

【由来】
1920年代初頭に、ストロングによって出自不明のBaggアルビノマウスの雌と、初期のDBA系統の雄を交配させ、CBA近交系を作出しました。CBAは、乳腺腫瘍の発生率が低いため選抜されました。その後、ストロングは1947年にCBAマウスをアンダーボントに譲渡しました。さらにアンダーボントは1948年にジャクソン研究所に譲渡しました。

【詳細】
1.異種異物誘発性の罹患率・死亡率の増加
この系統が持つAhrb-2アレルは、848個のアミノ酸からなり、親和性が高く、熱に不安定な104 kDaの芳香族炭化水素受容体をコードしています。

2.網膜変性
Pde6brd1のホモ接合体で網膜変性を引き起こします。他にもC3H、FVB/NJ、PL/J、SB、SJL/J、およびSWR/J系統がホモ接合体として報告されています。(Keeler, 1924 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16576828/ )

3.百日咳によるヒスタミン感作への耐性
Hrh1Bphs-rのホモ接合体で、百日咳によるヒスタミン感作に対する耐性を持ち、他にもC3H/HeJ系統がホモ接合体として報告されています。両系統ともにタンパク質配列に3つの共通するアミノ酸置換(L263P、M313V、S331P)を持ち、これらは第3細胞内ループに位置し、シグナル伝達機能に関連していると考えられています。(Runlin Z Ma et al, 2002 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12142541/ )

4.ミクソウイルスへの感受性
Mx1s2にナンセンス変異を持ち、ヌルアレルとなります。インフルエンザウイルスなどのミクソウイルスへの感受性をもたらします。他にもCE/J、I/LnJ、PERA/Ei系統で同じアレルが報告されています (P Staeheli et al, 1988 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/2903437/ )。

5.異常な筋肉生理
Ltbp4dmod1-sの36塩基の欠損により12個のアミノ酸が除去され、プロリンリッチ領域が短縮されます。他にこの欠損を持つ系統は、I/LnJ、BPH/2J、DBA/1J、DBA/2J、MA/MyJなどがあります。DBA/2Jでは、このアレルを持たない129T2/SvEmsJよりも線維化の程度を示すヒドロキシプロリン含有量が少なく、エヴァンズブルー染色液の流出で測定される筋膜の漏れが大きかったことが報告されています(Ahlke Heydemann et al, 2009 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19884661/ ) 。


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