一般名:BALB Bailey J
系統名:BALB/cByJ

マウス
JAX®Mice
Inbred
GSP

The Jackson Laboratoryから2023年にジャクソン・ラボラトリー・ジャパンへ導入し、2024年8月より国内生産供給を開始する予定です。

ジャクソン・ラボラトリー・ジャパンから生産・供給されるJAX®Miceは、The Jackson LaboratoryのJAX®Miceです。遺伝学的に分岐した亜系統ではありません。

毛色:Albino
H2:d
規格:3週齢~、RETIRE、RETIRE, S、LACT

JAX® Mice BALB/cByJ (JAX® Mice stock number:001026) のサイト情報


系統の特徴

【系統の概要説明】

このBALB/c亜系統マウスは、 BALB/cJ(Strain #:000651 マウスよりも繁殖力が優れており、攻撃性が低いことが特徴として挙げられます。
※この系統は、Cdh23遺伝子のハイポモルフ変異アレルであるCdh23ahlのホモ接合体であり、これを理由として生後10か月齢以降に進行性難聴が発症します。

【由来】

この系統は、当初コールド・スプリング・ハーバー研究所(Cold Spring Harbor)でMacDowellによって維持されていたBALB系統から派生したBALB (Baggのアルビノ) の亜系統であり、後にBALB/cAnとしてアンダーボント博士(Andervont)に送られました。BALB/cAn系統はさらにNIHにも送られ、これを入手したベイリー博士(D.W. Bailey)により、サンフランシスコのカリフォルニア大学医学部、そして最終的にはジャクソン研究所でこの系統を維持されました。1975年、F136世代の BALB/cBy(Strain #:000650 マウスは帝王切開により得られた後、ジャクソン研究所の生産施設に送られ、BALB/cByJ亜系統になりました。

アンダーボントとベイリーの系統およびBALB/cJに繋がる系統は、F36世代周辺の1937年から1939年にかけて、ジャクソン研究所のスネル博士(Snell)によって維持されていたBALB/c系統から分離されました。

【詳細】

BALB/cマウスは、ミネラルオイルを注射すると、形質細胞腫を産生し、モノクローナル抗体産生の基礎を形成することで特によく知られています。

すべてのBALB/c亜系統のについて調べられたわけではありませんが、Andervont(An)系列(BALB/cByJを含む)に由来するBALB/c亜系統は、通常は形質細胞腫の誘発に感受性があり、一方でBALB/cJ亜系統には抵抗性があります。

乳腺腫瘍の発生率は通常は低いものの、MMTV+C3Hマウスが育てることによってマウス乳癌ウイルスに感染すると、発生腫瘍数の増加と発症時期の早期化が誘導されます。

BALB/cマウスは後年に他のがんとして、細網細胞の新形成腫瘍、原発性肺腫瘍、腎腫瘍などを発症します。さまざまな外分泌腺の筋上皮細胞から稀に自然発生する筋上皮腫が、BALB/cJおよびBALB/cByJ亜系統の両方で観察されています。

Acads(短鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ)の欠乏は、重度の有機酸尿症を引き起こします。BALB/cByJは、絶食または食事による脂肪負荷により脂肪肝を発症し、18時間の絶食後に低血糖になります。

BALB/cByJマウスは、BALB/cJ亜系統のマウスよりも繁殖力が高く、攻撃性が低いという利点があります。一方、2022年の研究では、BALB/cByJの雌の21%に膣中隔があることが判明しました。

BALB/cマウスは、ジストロフィー性心臓石灰沈着症 (心臓組織の石灰化) にかかりやすい素因を持っています。ジャクソン研究所から入手したBALB/cByJおよびBALB/cJマウスを使用した、Dr. Steven Taffetの研究室による研究では、BALB/cByJマウスは、BALB/cJ(1/6、5週齢で17%)または他のBALB/c亜系統と比べて、より頻繁かつ重度のカルシウム沈着(44/49、5週齢で90%)を示したことが報告されています。[ Glass et al. 2013 Comp Med 63: 29 (PMID:23561935) ]。


製品情報一覧へ